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お雛様に出逢って

 京都に行く機会があると必ず寄りたくなる和食のお店があります。
 京の人々に古くから親しまれ愛されてきている高瀬川の源流が庭苑に流れ込む豪商の別邸をお食事処にしています。風情ある高瀬川沿いも散策でき、お庭の高台からは鴨川を眺める事もできます。
 以前4月に行きました時、立派な五月人形が飾られておりましたから、今回は2月なのでお雛様に出逢えるであろうとウキウキして出かけました!
 やっと出逢えたお雛様は、男雛女雛の飾り方は関西の並びです。三人官女や三人上戸の持ち物は関東バージョン。お雛様のお顔立ちがなんとも優しく、見事な七段飾りにうっとりと見惚れました。
 雛人形に出逢うとわくわくするのは、女子特有の感覚かもしれません。子どもの頃の楽しい思い出が蘇るのもあるでしょう。可愛いお雛様が目の保養となるだけでなく、桃の花や雛あられの優しい香りが鼻をくすぐります。
 我が家は女子に恵まれませんでしたから、雛人形を飾る事はありませんでした。元々、ひな祭りは中国の上巳の節句と日本古来の流し雛が融合したもので、共に厄を払うものですから、浄土真宗としては必要ありません。それでも、身代わりのお人形さんではなく子どもの成長を願ってお雛様を飾ったり、春の訪れという季節感を出すために飾るのは一向に構わないのではないかと思います。
 結婚した頃、旧家に嫁いだ友人が、お雛様の飾り方について、今は義父母のお手伝いレベルだけれど、いずれ自分がやっていくのかと思うときちんと飾れるかどうかわからなくて辛い、とこぼしていました。
 関西と関東でもやや違いはあるけれど、お雛様の足の位置や向きで不自然にならないようにすれば問題ないよ、と笑いましたが(他人事ですからねぇ)、飾った段毎に写真を撮っておいたらいいのではないかと提案しました。
 今年その友人が、数年前からその写真を見なくてもきちんと飾れるようになったの、と連絡をくれました。気付けば友人夫妻がその頃の義父母さん方の年を超えていたそうです。
 まだガラケー前の携帯電話の頃、ポケベルがあった頃でした。今ならスマホでパチリと写真を撮るだろうし、箱の中からお雛様と一緒に飾り方の写真が出てくる事なんてないだろうね、と二人で笑いました。

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